スタッフインタビュー

育てられた恩はただ返すのではなく受け継いだものを次の世代へ継承していく。

東京事業部 課長・市野瀬 1999年 入社
私の好きなパン
ムトン
パンを食べる習慣がなかった自分が
はじめて買って食べたパン。
最初はパンに興味がなかった自分が、パン職人だった兄の勧めで
ポンパドウルの面接に行くことに。面接の前日、ポンパドウルのパンを食べておこうと、はじめて自分で買って食べたのが“ムトン”でした。想い出のパンです。

「絶対に突き放さない」。
厳しさの中に本当のやさしさをもつ
職人気質。

製造チーフを 10年務め、課長職へとステップアップした市野瀬さん。 そのパン職人として極めた腕前は、誰もが認める高い技術を誇ります。 ベッカーマイスター上級に留まらず、ジャパンベッカーマイスター協会・クラスA検定をも取得。そのパンの精度は、ほとんどロスを出さない完璧なもの。 技術の高さとともに、仕事に対する厳しさでも有名で、「怖いチーフ」として恐れられていました。しかし、市野瀬さんがいた店の製造スタッフの離職はほとんどありません。 どんなに厳しく叱咤されてもついて行きたいと思わせるのは、その厳しさに愛情があるから。厳しく叱った翌朝には、「昨日言ったこと、今日一緒に直そう」と声を掛ける。 絶対突き放さない、そんな本当のやさしさをもつ職人気質です。市野瀬さんの教え子とも言える製造社員からは何人もチーフへと昇格しています。

本物のパン職人との出会いが
パンづくりを舐めていた自分を変えた。

いまやパン職人として極めた市野瀬さんにも師匠と呼ぶ人との出会いがありました。「入社して3年経ったころ、パンづくりなんてこんなもんだろって出来る気になっていました。」そんなとき異動でやって来たのが、市野瀬さんがどこまでいっても師匠と仰ぐチーフ(後の事業部長)でした。「パンをすっごく大事に扱う人。生地にしても材料にしても、焼き上がったパンも。どんなに忙しくても、焼き上がったパンの尻(底面)を全部チェックする。この人すごいな~と思いました。」仕事しながらそんな姿勢をずっと見ていた市野瀬さん、そんな熱い視線を感じていたチーフからある日、「このパン食べてみろ」と焼き上がったパンをその場で手渡されたそう。

“こんなうまいパン食べたこと無い”
パンを本気でつくろうと思った瞬間。

それは何の変哲もないただのロールパン。「“こんなうまいパン食べたこと無い!”その瞬間、自分もこの人みたいな技術者になりたい!って思いました。 その場面はずっと心に焼きついています。それからは毎日、自分の仕事を終えると、その人がどこにいても後ろについて、この人がいるうちに全部教えてもらおうって這いつくばって学びました。」本物のパン職人というものを知った市野瀬さんは、それから技術を磨き続け、ジャパンベッカーマイスター協会・クラスA検定という高みへとたどり着きます。「師匠との出会いが無かったら、パンを極めようというモチベーションも生まれなかったかもしれない。 自分が最高の技術者になることが恩返しだと思っています。」

この会社で、この仕事をしていたから今の自分がある。
育ててもらった恩を後進へと繋ぐ道へ。

技術を極めた先にあるもの。職人から
課長職へ転身の決断。

課長の管轄は複数の店舗。その仕事は多岐にわたり、ひとつの工房を預かる製造チーフの仕事とは全く異なります。職人気質の道を極めた市野瀬さんにとって、課長職への転身は大きな決断でした。「JBM クラスA を取得したとき、次の目標を探していました。この会社は実力主義、チーフとしての実績も技術も一番上の評価を得るところまで来ました。でも自分は常に目標をもって成長し続けたかった。独立の道か、あるいは…と悩みました。」そんな悩みに行き当たったとき、後を追ってくる後輩たちもきっと同じように悩むときが来ると思ったという市野瀬さん、「自分が後輩たちの次の場所をつくれないだろうか」と一度は辞退したという課長職を受ける決断をしました。

製造チーフとしての経験が会社と現場をつなぐ架け橋になる。

「自分は人に恵まれて来たと思います。 パンづくりは楽しいです。 仕事もですが、同じ目的を共有する仲間が好きでした。 後輩が職人としての地位を登りつめたとき、その先に誰もが目指す役職として課長職があってほしい、自分と一緒に働きたいと思ってくれたら嬉しいです。巡回をしている中で、品質の不十分なものがあったとき、自分の経験からすぐに“ここの工程を変えて下さい”と的確な改善方法を提示できる。 それが彼らにとっても自分にとっても武器になる。 課長になって数ヶ月、工房の立ち位置からは見えていなかったものが見えるようになりました。 現場をよく知る自分だからこそ出来ることがあると思います。」新たなステージへ、さらなる成長への道を進む市野瀬さんです。

成長する楽しみを知って欲しい。
いつか振り返ったときに成長した自分を感じることができるはず。

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